会社概要 2013

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経営成績と財務分析

2013年3月期

Ⅰ.企業集団の状況

当社グループの事業は、「クレジットサービス事業」「リース事業」「ファイナンス事業」「不動産関連事業」「エンタテインメント事業」のセグメントで構成されています。事業セグメントのうち、「クレジットサービス事業」は当社グループの最も重要なセグメントで、当期において連結営業収益合計の約78%を占めています。

当社グループの主な営業収益は、主要なセグメントである「クレジットサービス事業」における、カードショッピングが利用された場合に発生する加盟店手数料とカードショッピングのリボルビング払い、キャッシングや各種ローンなどが利用された場合に発生する顧客手数料で構成されています。

これに対して主な営業費用は、広告宣伝費、ポイント交換費用、貸倒関連費用、人件費、支払手数料、金融費用などで構成されています。

Ⅱ.収益および利益の状況

(1)市場環境

当期におけるわが国経済は、東日本大震災の復興関連需要等を背景とする緩やかな回復基調の中、2012年末の政権交代に伴い、大胆な金融緩和など経済政策への期待から過度な円高の是正や株価の上昇等、景気回復への期待感が高まってきました。

また、当社が属するノンバンク業界においては、クレジットカードの利用領域拡大に伴いカードショッピングは拡大基調にあるものの、貸金業法の改定によってカードキャッシング市場規模は縮小しており、依然として厳しい経営環境が続きました。

(2)営業収益

当期の営業収益は、前期比0.2%増の2,444億5百万円となりました。主力の「クレジットサービス事業」では、顧客基盤拡大の取り組みとして、高稼動・高単価の見込まれる「セゾン・アメリカン・エキスプレス®・カード」の会員募集やWEBを活用したカード会員募集を継続して強化するとともに、提携小売業店舗と一体となった提携カードの会員募集に取り組みました。

また、カード取扱高拡大の取り組みとして、旅行業やサービス業など多様な企業とカード利用特典の付与を通じて顧客を相互に送客し合うビジネスモデルの構築を推進したほか、池袋・札幌など各エリアの小売店舗等と協力し、カード利用による新たな消費創出を目的とした「地域活性キャンペーン」の展開、携帯電話料金など継続的な支払いにおけるカード決済促進等の実施により、ショッピング取扱高は前期比4.2%増の3兆5,470億円と順調に推移しました。

さらに、ネットを活用した収益力の強化として、ネット会員を前期比23.0%増の856万人に増強するとともに、インターネットショッピング等で「永久不滅ポイント」が貯まるポイントサイト「永久不滅.com」のサービス拡充による魅力度向上・利用者拡大を図るなど、フィービジネスの強化に注力しました。

しかしながら、貸金業法改定の影響等によりカードキャッシング残高が前期比16.9%減の2,675億円と減少したことに伴い、カードキャッシング収益が減少した結果、同事業全体では減収となりました。

「リース事業」では、リース既存取引先との信頼関係強化および新規提携販売店の拡大により、リース取扱高が前期比8.8%増の1,053億円と拡大しました。

「ファイナンス事業」では、信用保証事業において提携金融機関との営業・管理両面にわたる密接な連携により保証残高が前期比17.0%増の1,973億円と順調に推移したことなどにより、増収となりました。

「不動産関連事業」では、連結子会社の(株)アトリウム保有資産の評価損等を計上した前期と比較して増収となりました。なお、不動産関連事業の再構築に伴い、継続事業と撤退事業に区分し、当期より撤退事業に関連する損益を営業外損益として計上しています。

「エンタテインメント事業」では、東日本大震災の影響(一部店舗の休業・営業時間短縮など)を受けた前期と比較して売上高が増加した結果、増収となりました。

(3)営業費用、営業利益

債権管理の強化により債権の健全化が進展したことおよび弁護士・認定司法書士等による第三者介入債権が沈静化しつつあることにより、貸倒関連費用が前期比24.6%減の231億30百万円と減少した結果、営業費用は、前期比4.7%減の2,020億93百万円となりました。以上の結果、営業利益は前期比32.8%増の423億12百万円となりました。

(4)営業外損益

営業外収益は前期比58.6%増の110億42百万円、営業外費用は前期比41.1%減の1億39百万円となりました。

(5)特別損益

特別利益は、固定資産売却益を計上したことなどにより、前期比98.8%減の1億53百万円となりました。

特別損失は、固定資産処分損や投資有価証券売却損、関係会社株式評価損を計上したことなどにより、前期比99.1%減の5億55百万円となりました。


販売費及び一般管理費の内訳

  (単位:百万円)
2013 2012 増減率
(%)
貸倒関連費用 23,130 30,672 △24.6
うち貸倒引当金繰入額 14,235 20,736 △31.4
うち貸倒損失 2 2 9.6
うち利息返還損失引当金繰入額 5,729 6,974 △17.9
うち債務保証損失引当金繰入額 3,162 2,958 6.9
貸倒関連費用を除く販売費及び一般管理費 164,040 161,512 1.6
うち広告宣伝費 17,263 13,580 27.1
うちポイント引当金繰入額 7,908 11,719 △32.5
うち人件費 42,354 40,686 4.1
うち支払手数料 52,441 49,197 6.6
販売費及び一般管理費合計 187,170 192,184 △2.6
(3月31日に終了の会計年度)

Ⅲ.株主還元の方針

当社では企業体質の強化と継続的な事業拡大に向けた取り組みが、株主価値の増大のために重要であると考えています。利益還元については、これらを実現する内部留保金の充実を図る一方、株主の皆様へ適正かつ安定的、継続的な配当を行っていきたいと考えています。

また、内部留保資金については、ローコストオペレーションの実現と継続的な事業拡大を推進するために効率的に投資していきたいと考えています。

(1)配当金

配当方針に基づき、当期の1株当たりの配当金は年間30円としました。

IV.セグメントの状況

(1)クレジットサービス事業

当セグメントは、クレジットカード事業、サービサー(債権回収)事業等から構成されています。クレジットカード業界において、カードの利用領域は年々拡大しており、少額決済やインターネットショッピングでの決済浸透など、現金からカード決済への潮流が続いています。一方、貸金業法の改定によるキャッシング市場規模の縮小は、各社にビジネスモデルの転換を余儀なくさせるなど、依然として厳しい経営環境が続くものと予想されます。

このような状況の下、当社はクレジットカードを中心としたキャッシュレス決済の拡充、ネットビジネスの中核事業化への挑戦、アジア圏内への本格的な事業参入など、収益基盤の強化を図りました。また、債権リスクへの取り組み強化や費用対効果を踏まえた経費構造の見直し等により、事業効率の向上に努めてきました。

しかしながら、貸金業法改定の影響等によりカードキャッシング収益が減少した結果、当期における営業収益は前期比4.2%減の1,904億83百万円、営業利益は前期比10.9%減の241億92百万円となりました。

1. クレジットカード事業

当期の新規カード会員数は前期比28.2%増の251万人、当期末のカード会員数は前期比0.3%増の2,482万人、カードの年間稼動会員数は前期比4.8%増の1,362万人となりました。

また、当期のショッピング取扱高は前期比4.2%増の3兆5,470億円、当期のショッピングのリボルビング残高は前期比0.7%減の2,603億円となりました。一方、カードキャッシング残高は前期比16.9%減の2,675億円となりました。

■ クレジットカード事業の当期における主な取り組み

クレジットカードを中心としたキャッシュレス決済の拡充

当社は、日本の個人消費における最大の決済手段である現金市場を打ち崩す施策展開により、キャッシュレス社会を実現すべく、クレジットカードを
中心に様々な決済手段の開発・提供を推進しています。

クレジットカードでは、高稼動・高単価の見込まれるプレミアムカードの拡充を重点施策として、お客様のライフスタイルにあわせて選べる4種類の
ステータスラインナップの「セゾン・アメリカン・エキスプレス・カード」の会員募集を継続して強化しました。アメリカン・エキスプレス会員に相応しい多様な企業と提携し、カード利用による優待サービスを提供することで顧客を相互に送客し合い、新規カード会員の拡大に取り組みました。

また、WEBチャネルを活用して稼動状況に優れたカード会員の募集強化に努めたほか、提携先施設でのカード利用による割引サービスやポイント倍付け企画、「永久不滅ポイント」の提携先商品券への交換施策など、提携先企業と共同でカード会員募集や提携先企業の売上拡大に取り組みました。

さらに、カード利用促進策として、池袋・札幌・福岡の各エリアの百貨店・専門店などの小売店舗や他カード会社と協力し、カードの利用促進、小売店舗の売上拡大、ひいては街の活性化への貢献を目指す「地域活性キャンペーン」を開催し、消費の活性と顧客・取引先の満足度向上につながる施策を展開しました。

一方、決済領域の拡大に向けた取り組みとしては、2011年8月より旅行・出張・留学など海外渡航者向けに発行している海外専用プリペイドカード「NEO MONEY(ネオ・マネー)」の旅行会社や大学と連携した募集強化や、中国での銀行間決済ネットワークを運営する国際ブランド「中国銀聯」の
日本国内における加盟店網拡大に取り組みました。

今後もこれまでのクレジットカードに加え、プリペイドサービスなど新たな決済サービスを拡充していくことで、キャッシュレス決済市場における収益源の確立を図っていきます。


ネットを活用したフィービジネスの強化

当期末のネット会員数は前期比23.0%増の856万人となりました。また、ご利用明細書をいつでも手軽にネット上で確認できる「WEB明細」の登録会員数は前期比36.1%増の475万人となりました。

当社は、ネットビジネスの中核事業化への挑戦を重点戦略の一つとしています。中でもインターネットショッピングサイトを直接利用した場合等に比べて「永久不滅ポイント」が最大30倍貯まるポイントサイト「永久不滅.com」の拡大に注力しており、ポイントが貯まるサービスの幅を拡充することで「永久不滅.com」の魅力度向上を図ってきました。

また、ネット会員の属性情報の最新化・精緻化を進めることで、顧客基盤を活用した新たな広告・マーケティング事業収益の創造に取り組んでおり、当期はインターネット上でのアンケート調査などリサーチ事業の活性化等に取り組み、広告・マーケティング事業に関する営業収益が前期比2倍以上の伸びとなるなど、順調に推移しています。

今後もネットビジネス分野における新たな取り組みを推進し、ネット上の様々なサービスから収益を生み出すビジネスモデルを構築していくとともに、WEBを活用したコスト削減を進めます。


債権リスクへの取り組み

延滞債権に対しては早期回収やカウンセリングによる債権保全を継続するとともに、お支払い期日までに引落とし口座への事前入金を訴求し延滞発生を未然に防ぐことで正常債権の積み上げを引き続き図っていきます。また、初期与信・途上与信においてもリスク抑制に資する審査を実施し、良質債権の
拡大に向けた施策を展開しています。

その結果、当社の債権状況は良化してきていますが、今後も与信管理や債権回収体制の強化などのリスク抑制施策を講ずることにより、債権の健全化に注力し、収益とリスクのバランスを保った債権管理を徹底します。


アジア圏内への本格的な事業参入

当社は、成長著しいアジア圏内でのリテール金融ビジネスへの本格的な参入を目指し、ベトナム・ハノイ市に、2012年6月に現地駐在員事務所を開設しました。

また、2013年3月には、デジタルガレージグループでオンライン決済事業を担うecontext ASIA Ltd.と資本業務提携し、日本を含むアジア市場における決済サービスやECインフラの開発と提供を共同推進することで合意しました。両社が持つ事業やノウハウを活用することで、決済事業を中心とした、顧客・加盟店に新たな価値をもたらす新しいスキームの開発と推進に積極的に取り組んでいきます。

今後も、インドネシアやシンガポールなどアジア圏内へノンバンク分野での進出を視野に、中長期的な海外戦略の基盤づくりを推進していきます。


■ 新たな展開および今後の取り組み

当社は、ドラッグストア業界大手の(株)ココカラファインと提携し、2013年4月より、日本初の国内外Visa加盟店で利用可能なVisaプリペイドカード「ココカラクラブカード」を発行しております。同社店舗のポイントカード機能としてお得にポイントを貯めていただけるほか、世界中のVisa加盟店でのお買物にもご利用いただけることで、これまで現金でのお支払いが主流であったドラッグストアにおいて、利便性を向上させる新たなお買物方法を提供していきます。

また、当社は、コイニー(株)と業務提携し、同社が提供するスマートフォン決済サービス「Coiney」を導入、2013年4月よりカード決済加盟店の募集を開始しました。両社における連携を強化し、スマートフォンならではの機能性を活用したカード利用シーンの多様化を実現し、さらなるクレジットカード決済市場の拡大に努めます。

海外戦略については、ベトナム・ハノイ市に、現地企業のリテール金融ビジネス発展をサポートすべく、日本国内で培ったカードビジネスをはじめ、個品割賦やローンビジネスなどのノウハウ提供を目的とした事業の開始に向けて、2013年4月にコンサルティング会社を設立しました。リテールファイナンスの構築支援の事業化を図るとともに、当社が持つノウハウをアジア圏内でのマーケットニーズに即したものに発展させていきます。

2. サービサー(債権回収)事業

小口無担保債権の受託を主な事業としているJPNホールディングス(株)において、サービサー事業では主要取引先であるノンバンク各社の債権健全化に伴い既存取引先からの受託件数が減少したものの、官公庁向けビジネスの営業拡大を図った人材派遣事業で売上高が増加した影響等により、同事業全体では増収となりました。

(2)リース事業

(社)リース事業協会による統計では、2013年3月期のリース業界全体の取扱高は前期比6.0%増の4兆8,754億円となりました。

当社においても、リース既存取引先との信頼関係強化および新規提携販売店の拡大に加え、レンタル事業におけるLED照明など節電商品の販路拡大に取り組んだ結果、当期の取扱高は前期比8.8%増の1,053億円、営業収益は前期比1.6%減の144億34百万円、営業利益は貸倒関連費用の減少等により前期比20.5%増の61億47百万円となりました。

(3)ファイナンス事業

当セグメントは、信用保証事業、ファイナンス関連事業から構成されています。信用保証事業では、提携金融機関との連携強化により保証実行額および保証残高が増加しました。また、ファイナンス関連事業では、長期固定金利住宅ローン「フラット35(住宅金融支援機構買取型)」が収益貢献しました。

以上の結果、当期における営業収益は前期比10.3%増の173億27百万円、営業利益は前期比15.5%増の89億85百万円となりました。

1. 信用保証事業

個人向け証書貸付型フリーローンの保証業務を中心に、提携金融機関との営業・管理両面にわたる密接な連携により、良質な案件の獲得に注力してきました。

資金使途を事業性資金にも広げたフリーローン保証商品を通じて、地域金融機関とのきめ細かな連携体制の構築に努めた結果、当期においては、新たに地域金融機関45先と提携し、提携先数は合計で前期末比40先増の348先、保証残高(債務保証損失引当金控除前)は前期比17.0%増の1,973億円となりました。

2. ファイナンス関連事業

2009年3月より取り扱いを開始した「フラット35」は、優良住宅取得支援制度(フラット35S)の金利優遇幅縮小等の影響で当期の実行件数・実行金額は前期比0.4%減の1,764件、前期比2.8%減の482億円となりました。取扱開始以来では、カード会員向け優待やクレジットカード事業で培った信頼感・安心感等が評価され、6,042件、1,670億円となり、貸出残高は1,500億円を突破しました。

なお、2012年4月からは、制度改定により「フラット35」の融資率(住宅購入価格に対する「フラット35」のご利用可能額)の上限が10割から9割に引き下げられたことにいち早く対応し、制度ではカバーできない1割部分をご融資するあわせローン商品“セゾンの住宅ローンパッケージ「フラット35PLUS」”の取り扱いを開始しました。

また、2013年1月からは、「資産形成ローン」(投資用マンション購入ローン)の取り扱いも開始し、商品ラインナップのさらなる拡充を図りました。

当期末におけるファイナンス関連事業の債権残高は前期比3.0%増の708億円となりました。

(4)不動産関連事業

当セグメントは、不動産事業、不動産賃貸事業等から構成されています。前期には連結子会社の(株)アトリウム保有資産の評価損等を計上しましたが、当期の営業収益は前期比220.6%増の98億7百万円、営業利益は9億54百万円となりました。なお、不動産関連事業の再構築に伴い、継続事業と撤退事業に区分し、当期より撤退事業に関連する損益を営業外損益として計上しています。

(5)エンタテインメント事業

当セグメントは、アミューズメント事業等から構成されています。地域に支持される健全で安心・快適な店づくりに取り組んでいます。東日本大震災の影響(一部店舗の休業・営業時間短縮など)を受けた前期と比較して売上高が増加した結果、営業収益は前期比4.6%増の135億97百万円、営業利益は前期比1.9%増の21億3百万円となりました。


セグメント別営業収益および営業利益

  (単位:百万円)
営業収益   営業利益
2013 2012 増減率(%)   2013 2012 増減率(%)
クレジットサービス事業 190,483 198,874 △4.2   24,192 27,161 △10.9
リース事業 14,434 14,669 △1.6   6,147 5,099 20.5
ファイナンス事業 17,327 15,715 10.3   8,985 7,781 15.5
不動産関連事業 9,807 3,059 220.6   954 △10,173 -
エンタテインメント事業 13,597 12,999 4.6   2,103 2,064 1.9
245,649 245,317 0.1   42,382 31,933 32.7
消去又は全社 (1,244) (1,308) -   △70 △67 -
連結 244,405 244,009 0.2   42,312 31,865 32.8
(3月31日に終了の会計年度)
(注)各セグメントの営業収益および営業利益は、内部営業収益等控除前の数値を記載しています。

Ⅴ.流動性と財政状態

(1)資金調達と流動性マネジメント

調達政策

当社グループでは、資金調達において安定性とコストを重視し、調達手法の多様化を図っています。主な調達方法では、銀行、系統金融機関、生命保険会社、損害保険会社との相対取引のほか、シンジケートローンやコミットメントラインの設定といった間接調達、またコマーシャル・ペーパー(CP)の発行や債権流動化等の直接調達に取り組んでいます。2013年3月31日現在の連結有利子負債(オフバランスによる流動化調達額300億円およびリース債務41億円を含む)は1兆3,598億円であり、借入金74.0%、社債19.2%、CP1.1%、営業債権の流動化等5.7%から構成されています。

間接調達については既存取引先とのリレーションを図る一方で、長期の安定的な取引が望める金融機関を対象に、新たな取引先を開拓し調達先の分散化を図るなど、リファイナンスリスクの軽減およびコスト削減に努めています。また、直接調達については普通社債やコマーシャル・ペーパー以外に、当社の信用状況に左右されない債権の流動化など、新たな資金調達手法を組成することにより、流動性リスクの軽減やコスト削減を図っています。

当社では資本市場から円滑な資金調達を行うため、発行する債券について(株)格付投資情報センター(R&I)から国内無担保社債に「A+」、国内CPに「a-1」の格付けを取得しています。


流動性の確保

当社グループの保有する資産のうち60.3%がクレジットサービス事業を中心とした割賦売掛金であり、その回転率も年間平均4回を上回り、高い流動性を維持しています。

(2)キャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フロー

当期における営業活動により得られたキャッシュ・フローは、757億72百万円(前期は256億11百万円の収入)となりました。

これは主に、割賦売掛金等の営業債権の純減額である389億66百万円の収入および営業債務の純増額である153億34百万円の収入によるものです。


投資活動によるキャッシュ・フロー

当期における投資活動に使用したキャッシュ・フローは、113億81百万円(前期は1,231億37百万円の収入)となりました。

これは主に、共同基幹システムの開発等の有形及び無形固定資産の取得による268億14百万円の支出があった一方で、不動産の整理事業に関連する178億18百万円の収入によるものです。


財政活動によるキャッシュ・フロー

当期における財務活動に使用したキャッシュ・フローは、669億60百万円(前期は1,612億36百万円の支出)となりました。

これは主に、債権流動化借入金の返済による416億88百万円の支出および短期借入金の純減額である212億30百万円の支出によるものです。


以上の結果、当期末における現金及び現金同等物は、前期末比較25億44百万円減の574億56百万円となりました。

(3)資産、負債および純資産

当期末の総資産は、割賦売掛金等の減少により、前期末比141億4百万円減の2兆1,418億2百万円となりました。

当期末の負債は、前期末比532億45百万円減の1兆7,469億33百万円となりました。この減少分の内、債権流動化借入金等の返済により有利子負債が499億46百万円減少しています。

当期末の純資産は、前期末比391億40百万円増の3,948億68百万円となりました。この増加分の内、利益剰余金が283億47百万円増加しています。


有利子負債構成比

有利子負債構成比

純資産および自己資本比率

純資産および自己資本比率

3ヵ月以上延滞率および償却率

3ヶ月以上延滞率および償却率

Ⅵ.債権リスクの状況

管理ベースの割賦売掛金残高およびリース投資資産残高に偶発債務を加算した残高(以下「営業債権」という)のうち、3ヵ月以上延滞債権残高は前期末比54.0%減の554億4百万円となりました。期末の貸倒引当金残高(流動資産)は、前期末比31.8%減の649億10百万円となりました。これらの結果、3ヵ月以上延滞債権残高に対する充足率は前期末の200.5%から185.2%に下降しました。

営業債権に対する延滞および引当状況

  (単位:百万円)
2013 2012 増減率(%)
営業債権残高(1) 1,738,637 1,786,198 △2.7
3ヵ月以上延滞債権残高(2) 55,404 120,422 △54.0
(2)のうち担保相当額(3) 20,359 72,943 △72.1
貸倒引当金残高(流動資産)(4) 64,910 95,172 △31.8
3ヵ月以上延滞比率
(=(2)÷(1))
3.2% 6.7% -
3ヵ月以上延滞債権に対する充足率
(=(4)÷((2)-(3)))
185.2% 200.5% -
(参考)担保相当額控除後
3ヵ月以上延滞比率
(=((2)-(3))÷(1))
2.0% 2.7% -
(3月31日に終了の会計年度)

貸倒引当金の動態

  (単位:百万円)
2013 2012 増減率(%)
期首貸倒引当金残高 97,430 123,594 △21.2
増加 17,364 35,693 △51.3
減少 31,842 61,857 △48.5
期末貸倒引当金残高 82,952 97,430 △14.9
(参考)貸倒損失 2 2 9.6
(3月31日に終了の会計年度)
(注) 前期の増加額には、当社の連結子会社である(株)アトリウムの事業整理に伴う貸倒引当金繰入額11,968百万円を含んでいます。また、減少額には、2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴い計上した貸倒引当金の一部戻入額4,075百万円等を含んでいます。

Ⅶ.リスク情報

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経済状況

当社グループの主要事業であるクレジットサービス事業、リース事業、ファイナンス事業、不動産関連事業およびエンタテインメント事業の業績及び財政状態は、国内の経済状況の影響を受けます。すなわち、景気後退に伴う雇用環境、家計可処分所得、個人消費等の悪化が、当社グループが提供しているクレジットカードやローン、信用保証および不動産担保融資等の取扱状況や返済状況、ひいては営業収益や貸倒関連費用等に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、中小規模の企業を主要顧客とするリース事業についても、景気後退に伴う設備投資低迷や企業業績悪化によって、営業収益や貸倒関連費用をはじめとした業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)調達金利の変動

社債の発行や金融機関からの借入等に加え、金利スワップ等の活用により資金の安定化、固定化を図るなど、金利上昇への対応を進めていますが、想定以上の金融情勢の変動や当社グループの格付けの引き下げによって調達金利が上昇し、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。すなわち、貸付金利等の変更は、顧客との規約の変更、同業他社の適用金利等、総合的判断が必要とされるため、調達金利の上昇分を適用金利に転嫁できない事態が生じた結果、利鞘の縮小を招く可能性があります。

(3)競争環境

日本の金融制度は規制が緩和されてきており、これに伴ってリテール金融業界再編の動きが活発化しています。クレジットカード業界においても再編や異業種からの新規参入が増加するなど、ますます競争が激化しています。このような市場変化に伴い、加盟店手数料率の低下をはじめとした、取引先との取引条件の変更等が生じた場合、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4)主要提携先の業績悪化

クレジットサービス事業において、提携カード発行契約あるいは加盟店契約等を通じて多数の企業や団体と提携していますが、こうした提携先の業績悪化が、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、当社の有力なカード会員獲得チャネルである提携小売企業の集客力や売上の落ち込みが会員獲得の不調や取扱高の低迷につながり、ひいては営業収益にマイナスの影響を与える可能性があります。

また、当社グループはこうした提携先の一部と出資関係を結んでいるため、提携先の業績悪化が、保有する有価証券の評価損をもたらす可能性があります。

(5)システムオペレーションにおけるトラブル

クレジットサービス事業をはじめとして、当社グループの主要な事業は、コンピュータシステムや通信ネットワークを使用し、大量かつ多岐にわたるオペレーションを実施しています。従って、当社グループ若しくは外部接続先のハードウエアやソフトウエアの欠陥等によるシステムエラー、アクセス数の増加等の一時的な過負荷による当社グループ若しくは外部接続先のシステムの作動不能、自然災害や事故等による通信ネットワークの切断、不正もしくは不適切なオペレーションの実施といった事態が生じた場合、当社グループの営業に重大な支障をきたし、ひいては当社グループに対する信頼性の著しい
低下等により、業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6)個人情報の漏洩等

当社グループは、カード会員情報等の個人情報を大量に有しており、適正管理に向けた全社的な取り組みを実施していますが、万が一、個人情報の漏洩や不正利用などの事態が生じた場合、個人情報保護法に基づく業務規程違反として勧告、命令、罰則処分を受ける可能性があります。これにより、当社
グループに対する信頼性が著しく低下することで、業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7)規制の変更

当社グループは、現時点の規制に従って、また、規制上のリスクを伴って業務を遂行しています。当社グループの事業は、「割賦販売法」「貸金業法」
その他の法令の適用を受けていますが、これらの法令の将来における改定若しくは解釈の変更や厳格化、または新たな法的規制によって発生する事態により、当社グループの業務遂行や業績および財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。

また、「利息制限法」に定められた利息の上限金利を超過する部分に対して、不当利得として返還を請求される場合があります。当社グループは将来における当該返還請求に備え、利息返還損失引当金を計上していますが、今後の法的規制の動向等によって当該返還請求が予想外に拡大した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

ただし、どのような影響が発生しうるかについて、その種類・内容・程度等を予測することは非常に困難であり、当社グループがコントロールしうるものではありません。

(8)たな卸資産および固定資産の減損または評価損

当社グループが保有する土地・建物の時価が著しく下落した場合、または固定資産を使用している事業の営業損益に悪化が見られ、短期的にその状況の回復が見込まれない場合、当該固定資産の減損が発生し、業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、投資有価証券・関係会社株式・出資金について、時価が著しく下落または投資先の業績が著しく悪化した場合には評価損が発生する可能性があります。

(9)自然災害等

地震等の大規模な自然災害により、当社グループの保有する店舗や施設等への物理的な損害、従業員への人的被害があった場合には、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

Ⅷ.2014年3月期の見通し

当社グループを取り巻く経営環境は、新政権による経済政策への期待から景気持ち直しの期待感が高まっている一方、クレジットカード業界においては、貸金業法改定の影響等による事業収益構造の変化や異業種の参入など、引き続き厳しい状況が続いています。

このような経営環境の中、当社は次の重点事項に取り組み、将来の事業基盤形成による継続的な成長を実現していきます。

  • 現金市場を打ち崩す施策展開によるクレジットカードを中心としたキャッシュレス決済の拡充
  • ネットビジネスを中心としたフィービジネスの拡充と会員資産を活用した広告・マーケティング事業の育成
  • リース事業やファイナンス事業などノンバンク化の推進による収益源の多様化
  • アジア圏内でのリテールファイナンスへの本格的参入
  • 与信管理・回収体制強化による債権の健全化や経費構造の転換による事業の筋肉質化

以上を踏まえ、2014年3月期の連結業績予想は、営業収益2,510億円、営業利益435億円、経常利益513億円、当期純利益320億円、個別業績予想は営業収益2,073億円、営業利益370億円、経常利益420億円、当期純利益242億円を見込んでいます。

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